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2023.07.06

松本山雅FCとDATAFLUCTが共同発表!サポーターと共にCO₂を750kg削減、「松本山雅FC ゼロカーボンチャレンジ」の実証成果

 

データサイエンスで企業と社会の課題解決に取り組む株式会社DATAFLUCTは、松本山雅フットボールクラブと共同で実施した「松本山雅FC ゼロカーボンチャレンジ」の実証成果を発表しました。この取り組みは、サポーターのエコな行動によるCO₂削減量を可視化する画期的な試みであり、地元企業やサポーターと新たな関係性を構築する新しい環境ビジネスモデルの可能性を検証しました。

2023年3月26日(日)から6月17日(土)までの約3ヶ月間で、250名のサポーターが参加し、750kg-CO₂という目標を上回る削減量を達成しました。


実証の概要:スポーツ庁事業採択から生まれた挑戦

DATAFLUCTは、スポーツ庁「令和4年度スポーツ産業の成長促進事業(地域版SOIPの先進事例形成)」に採択され、eiicon companyが運営するアクセラレーションプログラム『INNOVATION LEAGUE SPORTS BUSINESS BUILD KOSHINETSU-HOKURIKU』を経て、松本山雅FCとの共創を開始しました。この事業アイデアに基づき、サポーターやスポンサーを巻き込んだ環境価値可視化の実現を目指し、本実証が行われました。

実証では、DATAFLUCTが提供する環境コミュニティ型プラットフォーム「becoz challenge」を活用。「資源をリサイクルしよう」「エコに移動しよう」「お気に入りのユニフォームを着よう」の3つのチャレンジテーマが設けられ、サポーターはエコ活動の様子をスマートフォンの「becoz challenge」アプリに投稿しました。環境省提唱の「ゼロカーボンアクション30」などのデータに基づきCO₂削減量を計測し、投稿回数に応じてポイントを付与。ポイント獲得上位者には、貴賓室での試合観戦といったギフトが贈られ、松本山雅FCサポーターがチームを応援しながら楽しくサステナブルな選択ができるよう促しました。

  • 実証期間: 2023年3月26日(日)〜6月17日(土)

  • 主催: 株式会社松本山雅・株式会社DATAFLUCT

  • 後援: 松本日産自動車株式会社・松本ガス株式会社・松本事業株式会社・松本市・eiicon company・NICOLLAP

  • 協力: 環境省脱炭素ライフスタイル推進室


実証結果:CO₂削減と新たな関係性構築に成功

1. サポーター250名が約3ヶ月で750kg-CO₂を削減

プロスポーツチームの持続可能な運営には、スポンサー収入の拡大が不可欠ですが、近年の経済状況からその確保は容易ではありません。そのため、チームの魅力をスポーツ以外の分野でもアピールし、地域や環境への貢献を通じて新たなスポンサーを獲得することが重要となっています。

今回の実証では、参加サポーター数250名、CO₂削減量750kgを達成し、当初目標の500kg-CO₂を上回る結果となりました。750kg-CO₂は、長野県の家庭で排出されるCO₂の約1ヶ月分に相当する排出量です。これは、サポーターの環境意識の高さと、エコ活動への意欲を明確に示すものです。

2. 脱炭素アクションが地元企業・サポーターとの新たな関係性を構築

松本山雅FCは、「チームが地域を良くする × 地域がチームを強くする」という想いのもと、「スマイル山雅」など地域課題解決に向けた先進的な取り組みを続けてきました。こうした地域貢献への姿勢は、環境貢献を志向する企業からも高く評価され、新たなスポンサー獲得に繋がっています。

「松本山雅FCゼロカーボンチャレンジ」では、地元企業6社が実証のスポンサーとして後援。これにより、松本山雅FCは企業との新たな関係性を創出する機会を得ました。また、サポーターは楽しみながら脱炭素アクションに参加し、「自身の行動変容がチームの運営にも貢献している」という新しい応援の形を提示しました。

3. 行動変容のモチベーションを分析

実証期間中、サンプロ アルウィンに設置されたテントで参加サポーター110名を対象にアンケートを実施。参加のモチベーションとして最も多かったのは「取り組みやサービスが面白そうだから」であり、次いで「松本山雅FCを応援できることになるのであれば参加したいから」という理由が多く挙げられました。日常生活で心がけているエコな行動は「節電」が最も多く、「エコバッグ」が2位でした。この結果は、楽しさや応援といった要素が、人々のエコ行動を促す重要な動機となることを示唆しています。


今後の展開:エコシステム拡大と「becoz challenge」の進化

DATAFLUCTは今後、企業や団体をスポンサー顧客とし、環境配慮やエコを象徴するスポンサープランビジネスモデルの確立を目指し、需要調査と第二弾の実証実験の企画を進めます。また、今回の実証で得られた結果やサポーターからの声をもとに、「becoz challenge」の改善を進め、より多くのサポーターにとって使いやすいサービスへと進化させていきます。


「becoz challenge」の多様な活用例

DATAFLUCTの環境コミュニティ型プラットフォーム「becoz challenge」は、スポーツチームのサポーターだけでなく、自社製品を使う生活者や自治体の地域住民など、幅広い層を巻き込んだ脱炭素アクションを可能にします。PoC(概念実証)を実施したい企業や自治体を募集しており、以下のような活用が可能です。

  • スポーツチーム: サポーターやファンコミュニティを巻き込んだ独自のゼロカーボンチャレンジを企画し、新規スポンサー獲得を目指す。

  • 地域のイベント・お祭り運営主体: イベントや祭りに連動したエコ活動推進チャレンジを企画し、協賛企業獲得を目指す。

  • BtoCビジネスを行う企業: 自社の環境配慮型商品・サービスを訴求するオリジナルチャレンジを企画し、環境意識の高いユーザーへのマーケティングやロイヤリティ向上を図る。

  • その他企業: 社員やその家族向けに環境意識向上とコミュニケーション活性化を目的としたチャレンジを企画。適切にデータを収集し、一部スコープ3削減の根拠データとしても活用。

  • 自治体: 自治体職員や住民向けに環境意識向上とコミュニケーション活性化のチャレンジを企画。適切にデータを収集し、一部地域のCO₂排出量算定データとしても活用。

「becoz challenge」の詳細は、サービスWebサイトをご確認ください。

https://service.becoz.ai/challenge